辛い経験を乗り越えれば強くなる
…日本人ってこう言う理屈が好きだよなぁって思います。
自分で決めて挑戦した上での失敗や挫折は、「乗り越えて強くなるもの」だと思います。
でも、理不尽に傷つけられたりする経験なんて、ない方がいいに決まってます。
理不尽に辛い経験をすればするほど自己肯定感は低くなり、ちょっとしたことで心が折れやすくなってしまいます。
また、そういう出来事があるのではないかと常にビクビクするようになります。
心を強くするために必要なのは、辛い経験じゃなくて「大切にされる経験」「受け入れてもらう経験」だと思うんです。
そういう経験をしてきて自分肯定感が持てていれば、辛い時に踏ん張れる力がつくのだと思います。
いじめや虐待にあった子供に
「乗り越えて強くなれ!」と言ってる人がいてビックリしました。
いじめや虐待なんて、乗り越えて強くなるものじゃない。
「あってはならないもの」のはずです。
理不尽に辛い経験は「乗り越える」んじゃなくて
「傷ついた気持ちを癒すこと、傷ついた自分を受け入れること」が必要だと思います。
そういう経験を乗り越え強くなろうとすると
傷ついた気持ちに蓋をすることになり
何かのきっかけで爆発して取り返しがつかなくなる可能性もあります。
だから、逆に乗り越えて強くなろうとすることは危険だと思います。
「幸せになるために辛い経験がある」
と言う人もいますが
私はそうじゃない気がします。
幸せは幸せを呼ぶし、不幸は不幸を呼ぶ、と思います。
辛いことにはひたすら耐えて幸せを待つんじゃなくて、どこかで断ち切らないといけないのだと思います。
乗り越えなくても、強くならなくてもいいから
「自分の傷ついた心を癒すこと」「辛い出来事ではなく、辛かった気持ちと向き合うこと」って大事だと思います。
「これくらいのことが辛いなんて…」
「こんなことで傷つく自分はおかしいのか」なんて思わなくてもいい。
辛いものは辛いし、傷つく時は傷つく。
お読みいただきありがとうございました。